今日も彼女がかわいい〜彼女のおかえりがかわいい〜

疲れも吹っ飛ぶ彼女のおかえり

21時。

やっと仕事が終わった。

 

PCの電源を落とし、ヘロヘロになりながら電車に揺られて家へと向かう。

 

今日も一日中会議に資料作りと大忙しだった。

 

やることが多すぎて頭がパンクしそうになる。

 

帰り道。仕事が終わったのに仕事のことが頭から離れない。

 

明日は今日作れなかった資料を完成させなきゃ。

ああ、決裁書も作らないと。

 

やらなきゃいけないことばかり頭に浮かんで、既に明日の出社が憂鬱。

 

 

家の最寄り駅で下車して、やっと家に辿り着く。

 

はあ〜今日も疲れた。

 

一息ついて家の扉を開ける。

 

「ただいま〜」

 

 

ドンドンドンドン。

 

 

彼女の足音が聴こえる。

 

 

ドンドンドンドンドンドン。

 

 

わざとらしい足音だ。

 

 

靴を脱ぎ、顔を上げると、そこには彼女の姿。

 

 

何も言わずウキウキした顔でただこちらを見つめている。

 

 

思わずこちらも嬉しい気持ちが溢れてくる。

 

 

「ただいま!」

 

 

彼女の目を見つめてもう一度言うと、

 

 

「やっと帰ってきたー!おかえり!」

 

と嬉しそうに迎えてくれる。

 

 

そして僕が手を洗うまで後ろをテクテクとついてきて、手洗いうがいを終えると、待ち侘びた再会かのようにきつく抱きついてくる。

 

 

「今日もおつかれさま!」

 

 

彼女も仕事で疲れているのにそうやってニコッと笑顔で言ってねぎらってくれる彼女が僕にとっての1番の癒しだ。

 

 

1日の仕事の疲れも、明日の仕事の憂鬱さも彼女の笑顔が全部吹っ飛ばしてくれる。

 

頭から離れなかった仕事たちのことを忘れられる。

 

そんな彼女の存在の全てが僕が明日を生きる活力になる。

 

 

 

仕事帰りの真っ暗な道端に咲いた向日葵のように明るい彼女の笑顔を見て今日も僕は思う。

 

ああ、今日も彼女がかわいい。

 

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